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2024-03-26 22:00:00

『YOON SAN-HA : SANiGHT Project #1 - 願い』【オフィシャルレポート】

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『YOON SAN-HA : SANiGHT Project #1 - 願い』

 

人気K-POPグループASTRO(アストロ)の最年少メンバー YOON SAN-HA(ユンサナ)が、初のソロコンサート『YOON SAN-HA : SANiGHT Project #1 - 願い』を東京・豊洲PITにて、3月23日、24日の2日間で計3公演開催した。これはYOON SAN-HAによる自主制作音楽コンテンツ『SANiGHT』のライブ版で、これまでYouTubeで披露してきた日韓のカバー曲や自身のソロ曲、そしてこの公演で初披露となった新曲「Losing My Mind」や「Rain Down on me」など11曲をたっぷりのトークと共に歌った。本稿では、3月23日の公演の模様をレポートする。

 

家のようなセットをバックに、生バンドを従えたYOON SAN-HAは、自身のソロ曲「風(パラム)」でライブをスタートさせた。スポットライトに照らされたYOON SAN-HAの優しい歌声が、ゆったりとしたリズムに乗って会場に拡がる。

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『YOON SAN-HA:SANiGHT Project #1 - 願い』は、日本公演に先駆け3月20日、21日にソウルでも開催されたが、小劇場公演を謳っている。ASTROとしてはアリーナ会場でライブを行うだけに、「ライブハウスで公演するのが夢だった」と言うYOON SAN-HA。「でも日本の会場は、僕が考えていたよりも広いですね」と笑顔を見せ、「タイトルの『願い』は、僕が付けました。何も考えずに楽しんで、盛り上がってほしいという願いからです。『SANiGHT』で歌った曲を皆さんの前で歌って、感情を共有したかったんです」とその想いを語ったが、「『願い』という言葉は、日本の曲の歌詞によく出てくる美しい言葉ですよね。機会があったら、僕も日本語のアルバムを出したいです」と言うと会場から大きな歓声が上がった。また、初ソロライブとあり「いつもそばにいるお兄さんたちがいない1人での公演なので、緊張します。(ASTROメンバーの)チャウヌさんもこんな気持ちだったのかな?」と言ってファンを笑わせる場面も見られた。日本語堪能なYOON SAN-HAだけに、トークは基本的に日本語で進行。曲を歌うごとに、その曲への想いやエピソードを語る構成となっていた。

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D.O.(EXO)の「大丈夫でも大丈夫」、ロイ・キムの「仲よくしよう、私たち」はアコースティックを基調にしたシンプルなアレンジで。「こういうバンドサウンドの曲をやってみたかった」というのは、ドラマ『二十五、二十一』OST曲。この曲を自身に当てはめるように「二十六、二十四」に変えて歌うと、「心がスッキリする曲です。よくやった、お疲れ様と自分に言っている気がします。昔の自分がいたから、今の自分がいる。自分も成長したなと感じられるんですよね」と語った。

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『願い』というタイトルだけに、会場のファンからの願いに応えるコーナーも。ひらがなで書かれたファンからの願いを読み上げながら、会場のファンとの会話を楽しんだ。「ASTROの曲を歌ってください!」という願いには、アカペラで日本オリジナル曲「1番好きな人にサヨナラを言おう」を歌ってくれたり、「番組でキョンソさんの「夜空の星を」を歌っているのを見ました。生で聴きたいです」という願いには、バンドバージョンで歌い「願いが叶いましたか?」とファンに問いかけた。また、「娘が憧れの警察官になるために、警察学校に入学します。エールを送ってください」という願いには「悪い人を捕まえてくださいね! うちのメンバーのMJ兄さんも悪い人で、チュー怪人なんです。SNSにも上げましたが、14回もチューされました」というエピソードで会場を沸かせた。

 

公演では、日本語でのカバー曲も披露。「辛かったときに癒された曲。歌詞が僕の状況と同じだったんです」というのは、DISH//の「猫」。イ・ソクフンの「君を愛する10のこと」は、歌詞の「君」を「AROHA(ASTROファンの総称)」に変えて歌うと、自身のソロ曲「24時間」では「一緒に歌ってください!」と、ファンとのシングアロングで盛り上げた。

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今回の公演では、新曲も初披露された。英語詞の「Losing My Mind」は、「愛する人を失い、自分自身も失いそうになるという歌詞と歌に集中して聴いてください」と言う。ピアノ1本の伴奏で切々と歌うバラードは、徐々にバンドの音が重なっていき、ドラマチックな盛り上がりを見せる。「AROHAに聴かせたかった。“願い”という歌詞もあるので、絶対に歌いたかったんです」と、この曲に対する熱い想いも語ってくれた。本編最後に熱唱する姿を見せたのも新曲「Rain Down on me」。そしてアンコールを『SANiGHT』の原点ともいえるポール・キムのカバー曲「ねぇ」で楽しく盛り上げると、リズムに合わせて揺れるペンライトを見ながら「キレイ」とつぶやき、「AROHAのおかげで、本当に幸せです!」と大きな声で感謝を伝えると、全方向に手を振り笑顔でステージを降りて行った。

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YOON SAN-HAの甘く澄んだ歌声と意外性に富んだアレンジで高く評価されている映像コンテンツ『SANiGHT』。それをライブという形で昇華させ、小さな会場でファンと一緒に会話と音楽を楽しめるウェルメイドな公演となった。来場者にはYOON SAN-HAからのメッセージカードプレゼントと、サプライズで本人によるお見送り会も行われ、YOON SAN-HAの家を訪れたような心地よさがあった。タイトルに「#1」とあるが、今後も続くことを期待したい。

 

取材・文/坂本ゆかり